どーも、丸山です。 これ観ました。
がんで手術をした母親のために都会生活をやめて、田舎の森林に引っ越した家族の元に落下した隕石が恐怖と悲劇を招きます。
オススメ環境
部屋をピンク色にして観ると、自分もピンク色に包まれて映画と一体になれます。
この映画は何ですか?
「ピンク映画」でした。
良作ですか?
ラヴクラフト原作の「宇宙からの色」の映画化ということですが、原作を読んだ人には少し違う感があるようです。
映画としては面白く観ることができました。
最後に深淵について語らせるシーンは、ラヴクラフトらしさを感じます。
主演は?
ニコラス・ケイジです。
彼がラヴクラフト原作の映画に出演するなんて、凄い事だと思います。
その他は?
奥さん:ジョエリー・リチャードソン
娘:マデリーン・アーサー
兄:ブレンダン・メイヤー
弟:ジュリアン・ヒリアード
調査員:エリオット・ナイト
恐怖の流れ
- 隕石から何かが出る
- 母親がおかしくなる
- 弟がおかしくなる
- 父親がおかしくなる
- アルパカ合体
- 母と弟合体
- 母変身
- 兄吸収
- 父親発光
- ビジョン
- 娘崩壊
- 大発光
みどころは?
少しずつおかしくなっていく家族の様子が怖い
特に、狂ったニコラス・ケイジの演技は素晴らしいです。
飛来した隕石から生まれたものは、色です。これは比喩ではなく、敵は「色」なのだそうです。飲み込むのにちょっと時間がかかりますよね。
その色=敵には、異星人のような侵略の意図があるのか、浸食性のあるただの色なのか、想像しながら観てみると面白いかもしれません。
敵の正体
本作の敵は色以外に特定の何かを示しませんが、終盤は額に妙な模様が浮かびます。それが何かのヒントは、調査員が娘の体に触れたときのビジョンにあるようです。
ビジョンの内容は、恐らくどこか別の惑星で、寄生虫のようにもぞもぞと動く物が大量にひしめき合い、その中心の切り立つ山の頂上に、同じ形のオブジェがありました。このビジョンを総合的に考えると、このピンクの色は異星人であり、その星で何かトラブルがあって逃げてきたという想像ができます。
色を失う
最後には娘の体から大きな光のトルネードが宇宙に向かって伸び、娘の体の崩壊と共に消え去りました。地球から去ったのでしょうか?何のために地球に来ていたのか、地球で何か得るものがあったのか。
夜が明けると、辺り一帯から全ての色がなくなり真っ白になっていました。「色」が去ったことで、全ての色が持ち去られたのでしょうか?そうだとすると、あの「色」が地球で得たものは、自分以外の様々な色なのかもしれません。そして、自分の星から逃げた理由は、あらゆる色を失い、残った色が、あの「見たことのない色(ピンク)」だけになったからなのかもしれません。
調査員の行動
水質調査員という職業でありながら、ダムにタバコを投げ捨てます。この場所がダムに深く沈んで欲しい、この水は飲まない、と語っている事から、この事件によって水が怖くなったという印象になります。真偽は不明ですが、近所の男性が水で感染すると述べていたのを聞いたからでしょう。タバコを投げ捨てるという何気ない行動も、彼の職業を合わせて考えれば、より印象深いシーンとなります。
「ピンク映画」とは?
映画では単なるピンクの光として描かれている「敵」の色ですが、これについて原作では「見たことのない色」と表現しているらしく、見た目で普通に
「これはピンクです」
と表現可能な色ではないのだそうです。
作品中のニコラス・ケイジの台詞でも、
「ピンクというより見たことのない色」
とされています。
映像化する時点で何かしらの見える色で表現しなくてはならないので、小説と映画の間の埋めきれない溝であるわけですが、もう少し表現の難しい色だったら良かったのに、と思います。
普通にピンクですからね。
ピンクではない、「見たことのない色」を想像しながら、もう一度鑑賞してみてはいかがでしょうか。
あれ?私も浸食されてしまったようです。