ネタバレパラダイス

鑑賞後にお読み頂きたいブログです

ドラキュラ伯爵 / Netflix(全3話)

どーも、丸山です。

 

Netflixオリジナル作品のこちら。

 

ドラキュラ伯爵

https://www.netflix.com/browse?jbv=80997687

 

今時ドラキュラとかね・・・って思いながら適当に見てたら面白そうだったのでちゃんと観てみたら、意外と良かったです。ツッコミどころもあるんだけど・・・。

 

このドラマ?は3話で完結する。

1話が90分ぐらいあるので、映画3本分って感じが正しいかも。

 

1話はプロローグ兼修道院編。

2話は船上編。

3話は完結編かつ現代編。

 

主演はこちら。Claes Bang氏。

https://www.instagram.com/claesbang/

 

最初はながら見していたので、どの人がドラキュラなのか分からなかったが、ちゃんと見直してみて、

 

「この地味な人がドラキュラか!」

 

と、従来のドラキュラ感を払拭するかのようなキャスティング・・・と思いきや、これがなかなかいい。

時代感がマッチしていて、古風な装い、古風な顔立ちなどに加えて、カリスマ性も備えている。普段の画像を見る限りかなり雰囲気が違うので、ドラキュラ役はかなり作りこまれているのかもしれないが、ドラキュラ役に求められる高いカリスマ性は余裕で備えかつ演じ、さらに魅力的なキャラも演じられている。カリスマの演技力が卓越している。

このドラキュラの特徴は、従来のように主に女性だけ狙うという感じがなく、首筋の血管に目を奪われては、渇望から逃れられず、その対象は男女を問わない。従順になった男性被害者を花嫁(Bride)と呼んだりするなど、男色家的なニュアンスも匂わせる。実際にはそのような表現は一切ないが、男女構わず魅力的な笑顔で引き寄せて隙を見てガブーッ!

 

女性だけ狙う(少なくともそう見えてしまう)従来のドラキュラ感は、血より性欲を優先しているかのように見えなくもないのだな、と本作を観て思った。血が目的であるならば、女性だけ狙う理由がないからである。

 

そんな本作のドラキュラは、けっしてイケメン仕様ではない。(役作りから離れている普段の画像だとイケメンのようであるが)

古風な顔立ち、40~50代の熟年男性。太ってはいないがマッチョでもない。全裸を晒すシーンがあるが、特に見せるべきパーツもない。ごく普通の中年の体格である。喋っていない時の素の表情は、何のとりえもないただのおっさんである。しかし喋っている時の彼はカリスマ性と共に抗いがたい魅力を発揮する。ドラキュラの魔力に自然と取りつかれたかのように、人々は首筋を奪われてしまう。なかなか凄い人選だなと思う。

 

1、2話までは古典的な世界で、3話で急に現代になる。海底で眠っていた伯爵を発見したという設定から始まるからである。

この3話完結のドラキュラの斬新な点は、ドラキュラの謎を解き明かすことである。

3話においてドラキュラは、太陽、十字架、鏡、勝手に家屋に浸入できないといった弱点を、アガサから「お前の思い込みでFA」としてしまうのである。民衆の噂を長年聞いている内に自分自身も信じてしまったのだと。十字架、鏡、勝手に侵入は、どれもただの習慣であり、軍人一家で礼儀正しく育ったからではないか?と問われ、死を受け入れるというラストを迎える伯爵。面白い解釈である。ただ、急に現代になったからといって、「10億キロ離れている太陽で死ぬなんておかしい」の発言には違和感しかない。何キロ離れていようが太陽は太陽だし、近くまでいったらあらゆる物が燃え尽きる。それはドラキュラ関係なし。太陽が弱点なんて思い込みだという説得の仕方として、10億キロ離れているを理由にするのは非科学的である。しかし、3話は現代を舞台としており、2話までの古典世界との対比として、太陽との距離が10億キロと「ただ言いたかっただけなんじゃねーのか」って思う。言われた伯爵はさぞきょとんとしただろう。なんだよ10億キロって?ってなっていいはずなのだが、伯爵は無言でただ聞いていた。

 

ツッコミどころはまぁま10億キロ説ぐらいで、他は楽しめた。従来のやたら高貴だったり美形寄りなドラキュラ像とは一線を画した、新しいドラキュラは実はリアリティ溢れる魅力的な男性なのであった。3話の「急に現代になって謎を解かれて終幕」は非常に残念。氏のドラキュラのカリスマ演技は観ていて面白い。どんどん吸われたまえ人間たち!と思う。そんな活躍がもう見れないなんて。どうしても、謎解明&死亡という幕引きを斬新に描きたかったのだろう。2話までの路線でもっと長く物語を続けても、なかなかの良作となったであろうに。続編に期待したい。