ネタバレパラダイス

鑑賞後にお読み頂きたいブログです

ブライトバーン恐怖の拡散者

どーも、丸山です。

 

これ観てきました。

 

映画『ブライトバーン/恐怖の拡散者』公式 (@BrightburnJP) | Twitter

 

ホラーテイストで描かれているシーンはいくつかあるものの、ストーリー自体はホラーと思わない方がいいんだなと思った。なので、ホラー映画的印象を持たせるCMが流されていることにはちょっと不満。これはホラーではない。ホラーだと思って観に行ったが、前半でホラー映画じゃなさそうだという予想ができ、その予想のまま最後まで進む感じ。

 

宣伝では「子供がなんか凄い力を持って怖い」って印象だったけど、見始めてすぐに単なるエイリアン物であったことが分かる。エイリアンだから人間より遙かに高い能力を持っていても不思議じゃない。これは映画の共通項の一つ。だからこの時点でホラー映画というカテゴリーには適さないというのが個人的な見解。

 

この映画ではBB(主人公が自身で描いたロゴから)は森で発見されたかぐや姫のように子宝に恵まれない夫婦に引き取られる。そして12歳ぐらいになってさっさと自分がエイリアンである事を知ってしまう。この辺の発覚は後半に回した方が良かったんじゃないかって個人的には思っている。

 

若干変わり者ポジションのBBはまるで親の愛を知らずに育った犯罪者のように自分に邪魔な人間をサクサクと処分していく。きっかけは母船からのエイリアン語の指令。BBは「世界を支配しろ」と言っていると理解する。理解したからと言ってそうなる必然性があったかというと、ない。BBの怒りは「養子だと騙していた」という事が発端。この怒りがなかったら、殺戮エイリアンは誕生しなかった可能性が高い。

 

その場合、BBはクラークケントになり得たのだけど、エイリアン語の指示に抗えるのかどうかは不明。異星に支配目的で仲間を送り込むなら人の姿の赤子を送り込む必要性が不明確であることから、この映画はエイリアン側の意図については何も描写するつもりがないと考えられる。

 

となるとただ単にブラックスーパーマンの誕生をホラーテイストで描きたかっただけの映画なんじゃないのって思えてくる。育ちが違えば、スーパーパワーのエイリアンは、人類の敵にも味方にも支配者にもなれる。本作では支配者を目指す方向で両親は殺される。

 

恐らく恐怖の拡散者ってのは邦題で付いたのだと思う。あえて調べない。こんなセンスのないサブタイトルを付けるのは日本人の仕業に違いない。

 

なお、ブライトバーンは町の名前。BBの名前も町の名前もイニシャルがBB。この一致については少なくとも日本語字幕では触れられなかった。息子さんのイニシャルはBBですね?って保安官が言ってくるけど、町のイニシャルだってBBじゃん、っていう突っ込みはなかった。なんだろうねこれは。

 

もうちょっと親の愛情に揺れる描写があった方がバランス良く展開できたんじゃないかと思うんだけど、制作者は全く親になびかないエイリアンとして描きたかったようで、やや残念な評価とならざるを得ない映画となった。

正確にはエイリアンとしてというか、好き放題できる力を持ったわがままなお子様のきかん坊ぶりが中盤以降の主な内容。母親のエイリアン攻撃は少しは当たった方が良かったんじゃないかと思うんだけどそれすらもなし。気づかれて終了。親の愛がなかった場合のクラークケントではなく、(親はめっちゃ愛しているのに)親の愛情を感じられないエイリアンとして描かれているので、他作のエイリアンヒーローとは全く重なるところがない。そこに拘りたかったのかもしれないけど、その拘りはうまく効いているとは言い難い。

 

叔父の顎の壊れ方は斬新だった。この映画で最も評価できる点はここだろう。手で押さえて見えなくなった後にまた手が外れてはっきり見せるところはホラー映画の要素として適切かつ素晴らしい。